二十四節気「大寒」の更新に合わせ、こちらのページで水景園の見どころを紹介いたします。
2021.1.20「大寒」——————————————-
冬の最後の節気、大寒です。次の節句は「立春」。春の始まりです。季節の立つ前日には節気を分ける「節分」があり、春のものは特に、行事としても広く日常になじんでいます。
公園では毎年、節分に合わせて福豆のふるまいを行っています。しかし今年は、緊急事態宣言の発令を受け、イベントは自粛させていただくことになりました。
日常的なご利用に制限はございません。感染防止対策をなさったうえ、遊びにお越しください。
★雪景色
1月中旬に厳しい冷え込みの日が続きました。公園でも厚い氷が張ったり、雪が積もったり…。特に、ここ数年見られなかった雪景色は貴重でした。
現在のものではありませんが、1/12の雪景色を掲載します。
雪だるまくんがお出迎え(作・公園スタッフ)。
普段池で泳ぐカモたちも、氷の上で過ごしていました。寒くなかったでしょうか…?
★冬の鳥たち
引き続き、森では園路工事が続いています。この後、年度末までに通行止め範囲が増える予定です。バードウォッチングの最適期ですが、森の立ち入り範囲は狭くなっていますのでご了承ください。
広場~谷あいでもたくさんの鳥が確認できます。
左(上)よりカワラヒワ、ホオジロ、コゲラ
朝、もしくは曇り~雨などの天候の日は出会う数が多い気がします。広場でもぜひ双眼鏡をお持ちくださいね。
★コウヤボウキの種
晩秋に花を咲かせるコウヤボウキ。山地の日当たりの良い場所を好み、公園では山棚田側の芽ぶきの森の入口付近に群生しています。秋のお花も可愛らしいのですが、花後の綿毛のついた種も、この時期の森の見どころのひとつです。
コウヤボウキはタンポポなどと同じキク科です。この種は、やがて風に乗って遠くに運ばれていきます。
★芽ぶきの森の常緑樹
葉が落ちるこの時期だからこそ、見つけやすいのが常緑(秋に落葉しないタイプ)の木々たち。芽ぶきの森内でも豊富な樹種を確認できます。今回は、今入る事のできる山棚田エリアの数種類をご紹介します。
●ソヨゴ
葉が波打っており、風に葉がそよぐ様子や、その音から名前が付いたと言われています。比較的乾いた場所を好み、尾根筋などでよく見られる木です。雌雄異株で、雌には赤い実がなります。常緑樹の中では葉も小さく軽い印象があるため、庭木に使われることも多い木です。
●ヒメユズリハ
新芽が出る頃に古い葉が落ち、まるで代を譲るように見えることから「ユズリハ」。公園では、少し葉の小さめなヒメユズリハがよく見られます。家系繁栄の象徴として庭に植えられ、正月飾りに使う地域もあります。環状に付く細長い葉と、茎の先端が赤味を帯びるのが特徴です(左:幼樹の様子 右:秋に色づく実)
●ヒサカキ
山地の林床に生える低木です。春に壺状の花を下向きに咲かせ、この時期は蕾がたくさんついています。サカキに代わりお供えに使われることも多く、山間部だと、自宅用に育てていらっしゃるのも目にします。こちらも身近な常緑樹のひとつです(左:この時期の蕾 右:春に咲く花)。
以上は、山棚田のエリアで確認した常緑樹の一部です。このエリアは明るい里山の森をイメージしており、影を作る大きな常緑樹は伐採し、比較的小さな株が残っています。華やかな花木に比べると目に留まる機会は少ないですが、葉が落ちないという特徴は、様々な用途で私たちの日常に寄り添っています。この時期は見つけやすいので、是非観察してみてください。