今年の梅雨は後半になって、よく雨が降りました・・・。
少し昔の、情緒あるしっとりとした「梅雨」とは様相が違ってきているこの頃、雨の季節は
「嫌な季節」になりがちです。
そろそろ梅雨も終盤ではありますが、季節を問わず「雨降り」が少し楽しくなる?かもしれない
公園の表情をご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雨にも形や表情があるなぁ、と思いながら
水滴が落ちる様子を眺めます。
同じリズムでありながら、雨粒は同じ場所に
落ちてこず、その情景はちょっとした
インスタレーションのようです。

広場に目をやると「いつまで降るのかなぁ」
という吹き出しが浮かんで来そうな
『流れ星に』のブロンズ像が目に入ります。
‟空を見上げる”という姿は、空の状況により
様々な情景を連想させますね。

 

 

 

 

 

お天気が変わると、景色のあちこちに
違った‟ニュアンス”が感じ取れます。

雨のフィルターを通すと、見えるものがちょっと幻想的になったりもします。
見慣れた景色なのに、雨の向こうに別世界があるような感覚を覚えたり、
霧雨に煙る夕暮れが「昔ばなし」にタイムスリップしたように見えたり・・・。

 

雨のやみ間には水滴を楽しみます。
雨の直後も、晴れ間が出たときも、それぞれの「光」を感じられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水滴の美しさは、水の表面張力とレンズ効果、植物の表面構造のなせる業で、植物をより魅力的に
見せる自然の装飾でもあるような気がします。雨ってこんなにきれいなんだな・・・と。
葉や茎にある産毛のようなものがさらに‟しずく”を玉のように輝かせます。
調べてみると「毛状突起」「トライコーム」といった名称だそうで、植物が自然や害虫から
自身を守るための働きがいろいろあるようです。

水滴をじっくり見ると、逆さまに映り込んだ景色や背景が、ひとしずくに封じ込められているのが
見える時もあります。逆さまになるのはカメラや望遠鏡と同じくレンズの原理です。
小さな一粒に包まれた世界や、雨上がりの輝きを探しながら歩くのも、なかなか楽しいものです。

雨上がりには、その時、その瞬間しか出会えないものがたくさんあります。
足元を気にしなくてもいいレインシューズに履き替えて、あちこちを散策すると
普段は気がつかない何かが待っているかもしれません。

 

雨を「困った」「楽しい」「面白い」と折々の気分で受取って、それぞれの感性で
楽しめるのは、生き物の世界でも私たち‟人”だけです。
避けられない雨ならば、雨が創った景色をいっそ楽しんでしまいましょう♪


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