11月に入り寒い日も増えてきました。
紅葉も徐々に進み、園内も彩り豊かになってきています。
稲刈りの済んだ田んぼでは、米をとった後のわらで今年もわらじんどとわら小屋を設置しました。
これについては昨年のブログでも少しふれましたので、よろしければこちらもご参照ください。
さて、わらじんどを作るスタッフが他にも作っているのが、来年の干支のわら細工。
毎年少しずつ腕を上げています。来年の干支 辰 はなかなかの大物に仕上がりました。
稲わらの龍(辰)
全長は約150㎝。
稲わらのがさがさ感が荒々しさを醸し出していい感じです。
今日はこの稲わらの龍をみて思い出した昔話をご紹介します。
※記憶に頼った記述であり、不確かな内容であることをご了承ください。
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昔々ある所に、怠け者の男と働き者の女の夫婦がいました。
こんな夫婦でしたが、二人は仲良く暮らしていました。
ある日のこと、夫が縁側で寝ているとスズメが飛んできて何かをさえずっています。
よく聞いてみると「カケノテラオノイワヤマニキンヤラギンヤラデル」と聞こえます。
夫は、これは良いことを聞いたと加計の寺尾の岩山に出かけることにしました。
嫁は夫が怠けてばかりいるよりは体を動かすのは良いことと、快く送り出してくれました。
岩山につくと、夫は来る日も来る日も穴を掘って金銀探しを始めました。
そして何日も掘り続け、ついに金を掘り当てました。
大量の金はとても一人では運べず、夫は嫁さんの手を借りようと考え帰りかけます。
しかし、帰っている間に他の者に見つけられはしないかと心配でなりません。
そこで夫は麦わらで大きなヘビを作り、人が近づかないように洞窟の前を塞ぎました。
家に帰った夫は金を取りに行こうと嫁を誘いますが、嫁は田んぼ仕事が忙しいからいけないと断ります。
夫は仕方なく一人でまた岩山へと戻りました。
洞窟の前まで来ると、なんと麦わらの大蛇が動き出し、本物の大蛇になって向かってきます。
男は大慌てで逃げ出しました。
肝を冷やした夫はもう家に帰ろうと歩き始め、ふと輝く景色に目を奪われました。
それは目の前に広がる田んぼの稲穂が夕日に照らされ、黄金色に輝いていたのでした。
黄金色に輝く?稲穂
写真に収めるのは難しいですね。
これに魅了された夫は「金や銀よりもっと良いものを見つけた」と、それからは田んぼ仕事に精を出すようになったということです。
稲刈り
一年かけてたわわに実をつけた稲穂。
豊作不作はあれど、いっぱいとれたことがうれしい瞬間です。
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麦わらで大蛇を作って人払いができるのか・・・?
何日も掘ってせっかくみつけた大量の金をすぐあきらめるのか・・・?
いろいろと気になるポイントはありますが、金銀財宝での一攫千金でなく、仲良し夫婦が揃って農作業に精を出して暮らすようになったというほんわかしためでたしめでたしのお話しでした。
稲わら龍
「紅葉ライトアップ」に便乗して撮影。
かっこいいです。
これも動き出したりしないかしら…。
稲わら龍2
影を見ると確かに本物感が増します。
公園の稲わら龍は2体。
田んぼのわら小屋とビジターセンターに据えられる予定です。