二十四節気「春分」の更新に合わせ、こちらのページで水景園の見どころを紹介いたします。

—————————————————–(2023.3.26更新)

「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉どおり一気に春めき、いろいろな花が開き始めました。この春分の時期がこの地域のサクラの花期と重なります。

今年は3/20(月)に広場で開花を確認した後、本日3/26(日)は既に「満開」のご案内。夏日を経て一気に開いた印象です。サクラは元々花期の短い花木ですが、昨年と比較すると満開は一週間近く早まっています。以前は入学式と桜はお決まりの風景でしたが、ここ数年の傾向ではなかなか見るのが難しい景色となりました。

4月までお花がもってくれると良いのですが…今年は是非、早めに見においでください。

★季節の花ばな

ここから5月までの1ケ月、入れ代わり立ち代わり色々な花が咲いていきます。今年は特に移り変わりが早く、オンタイムのご案内がなかなか難しい面もあるのですが、今咲いているものをご紹介します。

●コバノミツバツツジ(紅葉谷、芽ぶきの森、山棚田)

この辺りの「里山林」を代表する花木のひとつ。森で遠目からピンク色に見えるのはこの植物です。葉に先駆け、一面の花を咲かせるのは見応えがあります。一般駐車場から見える芽ぶきの森エリアに昨年からかなり手を入れており、そこからも花のついたこの木がよく見えるようになりました。

●ショウジョウバカマ(山棚田)

山棚田は、森と里を繋ぐ位置にあるエリアです。森の中でも重点的に手入れされており、イベントなどでも使用されます。ここで今、ショウジョウバカマの花が咲いています。やや湿った林床の斜面などを好み、エリアの中でも斜面地に生えています。公園で見られる早春の草花のひとつ。

●クサボケ(紅葉谷)

主に紅葉谷で見ていただける落葉低木。モミジが出葉する前に、足元で5弁の鮮やかな花を咲かせてくれます。赤~朱色のものは特に目立ちますが、白や桃、咲き分け(ひと株で複数色の花が咲く)の種類もあります。

●アセビ(巨石群)

馬が酔う木とかいてアセビ。有毒植物で、馬が食べると酔ったようになることからこの字をあてられています。常緑樹であり、春の浅い時期からつぼ型の花を鈴なりに咲かせるため、庭木などでも重宝される植物です。日本の山野に自生しています。
紅葉谷にも多くあるのですが、このところの高温で咲き進んでしまい、今は巨石群でのみ見ていただけます。

●ヒサカキ

モッコク科の低木。サカキは神事に使われる植物ですが、自生が関東以南のため、それより北の地域では、サカキの代わりとして用いられるようです。サカキとの違いは、葉のギザギザ(鋸歯)です。ギザギザがあるのがこのヒサカキ。そしてこの時期に咲く花には独特の香りがあります(形容しがたい香りなので是非一度嗅いでみてください…)。丈夫な性質で、日陰や乾燥にも強い植物です。

芽ぶきの森内のほか、庭木として巨石群などでも見ていただけます。

以上、現在水景園で見られる植物でした。日に日に景色が変わるこの季節、サクラはもちろん、多くの花々で彩られています。是非、何度も足をお運びください。


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