二十四節気「啓蟄」の更新に合わせ、こちらのページで水景園の見どころを紹介いたします。
——————————————–2022.3.5 啓蟄
春の3番目の節気、土の中から虫が動き出す季節、とされています。年によっての変動はありますが、公園でも確かにこの頃から虫を見かけ始めます。次の節気は春分。本格的な春の始まりを控えた節気です。
★梅は引き続き…
梅は引き続き「見ごろ」としてのご案内です。今年の冬は例年より1℃程度気温が低く、その影響か、品種ごとの開花時期にかなりのばらつきがありました(特に白梅の開花が遅れ気味でした)。公園では早くから咲いていた紅梅系は見ごろを終えましたが、白梅系は今がちょうど盛りです。
白梅は、紅梅より香りが良いとされています。朝、小川沿いの梅林付近を歩いていると、品のある甘い香りがほのかに漂っています。自然の良さは、五感を刺激されること。深呼吸して、その甘やかさを身体いっぱいに楽しんで下さい。
★山棚田の花木たち
継続的に手入れをし、かなり明るくなった山棚田。こちらには、早春に咲く花木がいくつかあります。そのひとつがこのアオモジ。
このアオモジも香りがある事が特徴で、特に枝・葉に含まれています。昔の人は、その爽やかで清涼感のある香りを利用し、枝を手折って楊枝にしたそうです。
花は淡黄色で、鈴なりに咲きます。香りを連想させるような、すっきりとした色目です。写真ではまだ蕾の多い状態ですが(3/10)、ここからしばらく見頃が続きます。
★香る雪の梅
果樹園から山棚田に向かう道に、大きなウメの木があります。「香雪宮粉」という品種で、毎年枝いっぱいに花を咲かせてくれます。
春先の、うっすらと積もって消えやすい雪を「淡雪」というそうですが、雪の名前を冠したこの梅も、ほのかなピンク色で枝先を淡雪のように彩ってくれています。
★スイセン
果樹園のスイセンもようやく姿を見せてくれました。こちらも例年、2月頃から咲いていたのですが、今年は3月まで姿を見せてくれませんでした。花の数は例年より少なめですが、果樹園の斜面でかわいい顔を覗かせています。
この節気を過ぎると本格的な春、桜の便りも届き始めます。冬と春のはざまの時節は今だけのもの。春に向かう過程の時期を、楽しんでください。