二十四節気「大暑」の更新に合わせ、こちらのページで水景園の見どころを紹介いたします。
——————————————–2021.7.23大暑
★一番暑い時期
「大暑」の名のとおり、一年で最も暑い時期がやって来ました。日傘や帽子なしでは、日中なかなか出歩けないほど。人にも植物にもハードな時期ではありますが、暑さに負けず花を咲かせる種類もたくさんあります。涼しい時間帯を選んで、お越しくださいね。
★見ごろのハス
前回の見どころでもご案内したハスですが、8月を前に、一日数個の花が咲くようになりました。今年一部補植したため、花付きも良好。残念ながら夕方には閉じてしまいますので、ご覧になる場合は、午前中がおすすめです。
また、このハスの葉を使った「ハスシャワー」も登場しました。
毎年水景園入口近くに設置され、大好評のこのハスシャワー。ハスの葉の茎には導管(水の通り道)が通っており、葉脈まで続いていますが、これをうまく利用したものです。葉の先から水が出る様子が面白く、写真スポットにもなっています。今年は進化型で、複数の葉が登場していますよ。
★水景棚のお花たち
ハスが植わっているのは、この水景棚近く。この水景棚を拠点に見られるお花たちをご紹介します。
★ツユクサ
いわゆる雑草ではありますが、この時期に見るブルーの花は目にも涼しげ。また、万葉集にも登場し、古来から日本人に親しまれてきた花でもあります。朝早くに咲き、昼過ぎにはしぼむ一日花。湿った土地を好むため、水景棚の落ち口近く、水がかかるような場所にひっそりと生えています。
★コムラサキ
いわゆる「ムラサキシキブ」として園芸店などで売られているのはこの種類です。秋に美しい紫色の実を付けますが、その前の夏の時期、薄い紫色の小花を咲かせます。小さな実も付きはじめており、ここからの色の変化も面白いものです。こちらも、水景棚の水の落ち口付近にあります。
★スイレン
ハスと並び、暑さに負けず花を咲かせる水生植物の代表格。先月も紹介しましたが、今月もまだまだ咲き続けています。熱帯性と温帯性の大きく2種に分かれますが、公園にあるのは温帯性。こちらも夕方にしぼみます(夏のお花は、比較的このように早く閉じてしまう花も多いです)。
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その他の見ごろのお花たち
★ムクゲ
水景園の入り口すぐに生えている花木です。暑さに強く、また刈り込みにも耐えるため、生垣などにも用いられます。一日花ですが、次々に花が咲き続くため、庭木として重宝され、また夏の茶花としても使われます。茶花としては、白に底紅(中心部が紅い)を千宗旦が好んだことが有名ですが、園芸種も多く、花色も紅色や淡いピンク、紫色、そしてフリルのような花弁を持つ八重咲きもあり、バラエティに富んでいます。
★オミナエシ
秋の七草のひとつですが、夏の初めから咲き始めます。今、ビジターセンター近くの作業庭(2畝の小さな畑)でお花を咲かせています。背が高く、花はボリュームもあるのですが、小花であることと茎の細さから、どこかたおやかで繊細な風情があります。また、この花は虫に好かれるようで、観察していると沢山の虫がやって来ます。
近年は少なくなりましたが、本来は山野に自生する植物です。切り花としても昔から使われ、日本の夏から秋を彩る草花のひとつです。
今回は、暑い盛りに花を咲かせる植物たちをご紹介しました。暑さに負けない植物を見習って、元気に夏を乗り切りましょう😊