二十四節気「小寒」の更新に合わせ、こちらのページで水景園の見どころを紹介いたします。
——————————————————–(2023.1.5 更新日1/14)
「小寒」から「立春」の前日(節分)までの約30日間が「寒の内」であり、一年で最も寒い時期とされています。寒さの底は、次の節句である「大寒」。1月~2月の初旬にかけて、確かにかなり冷える日が多くなります。生き物や植物には休眠しているものも多いですが、人間は絶賛活動中。公園のお散歩やウォーキングで体を動かして、寒さで縮こまった身体を伸ばしてあげてくださいね。
★冬芽の観察
この時期に観察しやすいもののひとつが、木々の冬芽です。落葉樹が葉を落とすこの時期は、絶好の観察期(※常緑樹にも冬芽はあります)。毛むくじゃらだったりつやつやだったり、べとべとしていたり…寒さや食害から葉を保護をする目的の冬芽ですが、その個性はさまざま。公園でも観察できる冬芽の中から、面白いもの、観察しやすいものをご紹介します。
●クリ
クリの実のような形をしているクリの冬芽。その形や色つやが、不思議とそっくりです。公園のクリの木は高木が多いのですが、冬芽は幹の根元や途中から出る細い枝(ひこばえ)などでも観察できます。小さいので、スマホのマクロモードやルーペがあると便利です。
●コブシ
銀色の毛皮をまとった冬芽。ドングリ界ではクヌギが立派な帽子を被っていますが、冬芽界ではこのコブシ、モクレンの種類が豪華なコートを着ています。観月楼の脇にモクレンが、コブシは里棚田や谷あいにあります。暖かそうですよね。
●アジサイ(ガクアジサイ)
一方、こちらは衣をまとわない冬芽です。分類上も「裸芽」といいます。葉がぎゅっと固く重なっており、気張って冬越してやろうという心意気を感じます。(?)
公園ではほかに、ムラサキシキブやアカメガシワなどが裸芽を持つ種類です。
●タブノキ
先が赤みを帯びた、美しい冬芽です。果樹園の入口で大きく枝を伸ばす常緑樹で「あれは何の木?」という質問もたびたびいただきます。本来は暖地の海岸沿いに自生する植物で、春先、ここから赤い新芽がにょきにょき伸びる姿も可愛らしいです。
●ドウダンツツジ
5月、沢山の壺状の花をびっしり咲かせるツツジの仲間。細かい葉が真っ赤に紅葉する秋の様子が鮮やかですが、冬芽もこのように真っ赤です。枝先にキャンドルをたくさん灯したようですね。低木なので、観察しやすいのも魅力です。
簡単にですが、公園でも見られる素敵な冬芽たちをご紹介しました。樹木たちの冬の姿、もっと色々な種類がありますので、冬の楽しみとして是非観察してみてください。