水景園の中心にある「観月楼」は、休憩所や展望スペース、研修室のほかギャラリーや相楽木綿伝承館などがある交流施設。
来園者へのサービス機能を備える空間とされています。
庭園のなかの建物であることから庭園の雰囲気との調和が図られた外観となっていますが、他にも様々なデザインがあることに気付きます。
今回は、観月楼で見つけた「デザイン」についてご紹介します。
▲観月橋を渡った先にある観月楼は、水景園の「奥座敷」。
*外観
観月楼の周りには、和風の格子のデザインが取り入れられています。格子自体は鉄骨ですが、化粧板が施されており
木の柔らかさを感じることが出来ます。景色を眺望するうえで「障害物」とも捉えられかねない格子ですが、
格子があることによって生まれる奥行きやアクセントが存在します。
▲ライトアップによって浮かび上がる「格子」
▲永谷池に面したデッキでの「格子」。自然と人工物との連続性を感じさせるデザイン。
*屋上
▲観月楼屋上の入口の屋根は円盤みたいで、少し変わったデザインです。
▲上から見てみると、たしかに変わったデザインをしていますね。円盤がもう少し大きければ、 前方後円墳にも見えなくも無い・・・。
▲景色が良いのか、時々鳥がとまります。
▲和柄にもある菱形のデザインも確認できます。
*1F
建物の真ん中の階。この階には、週末はカフェとしても利用される休憩・展望スペースの他に、ギャラリー月の庭があります。
フロア全体が窓に面していることから、冬の晴れた日には太陽の光が存分に差し込む暖かな場所となります。
▲格子越しにカツラの木が迫ります。
▲エレベータ―ホールの天井にも凝ったデザイン。
▲エレベータ―照明には水玉模様。中央部分は緩やかに盛り上がっています。
▲秋には、窓越しに紅葉谷の景色を楽しむことが出来ます。
▲レトロな味わいの明かりがぶら下がっています。
▲階段の手すりには波のデザインがアクセントに。
▲ホール天井のデザインも見逃せません。
*地階
地階のスペースは、コンサートやイベント等に使われるほか、研修室や相楽木綿伝承館の活動場所としても利用されています。
ここにも様々なデザインに出会うことが出来ます。
▲今はクリスマスバージョンの設えを展示しています。この舞台上では、様々なコンサートが行われます。
▲格子に嵌められたガラス板には太陽のようなデザインが施されています。気泡が残るなど、ハンドメイドな温かみを感じます。
▲紅葉谷への通路には、作品名は不明ですがガラス製の造形物が壁に嵌め込まれています。両面から鑑賞することができ、光の加減によってそれぞれ違う表情が楽しめます。
▲相楽木綿伝承館近くの壁面には、「源氏香の図」がデザインされており、和の雰囲気を高めています。
▲窓の擦り具合にも細かなデザイン。
▲昔懐かし・・・のデザインは、公衆電話のサイン。
▲永谷池デッキを出た場所のタイル張り。数種の同じ型のタイルが規則的に配置されています。
*大階段
永谷池に面したデッキでは、JAZZコンサートなどの大型イベントが実施されます。
格子はライトアップされることで、その存在感が増します。
▲階段のタイル。上からみれば▽。下からみれば△の矢印方向に見えますね・・・。
▲壁には屋根瓦を模したデザイン。
*さいごに
観月楼にまつわるデザインを紹介しましたが、まだ他にも見つかるかもしれません。
観月楼を訪れた際には、日本庭園以外の「デザイン」についても探してみてくださいね。
▲マジックミラーもデザインのひとつ?空間に広さをもたらしています。格子もモミジも倍の数に・・・。