過日閉幕した、公園スタッフによる写真展。

「スタッフならでは」の切り取りをお楽しみいただくことができたようです。

 

皆様はお出かけされた時にお写真を撮られるのはどんな場面でしょうか。

楽しい時間を記憶にとどめ、美しい景色を持ち帰りたい、という思いも多いのではと思います。公募の写真展に出していただくものはそれとはちょっと違い、カメラマンの皆様はより貴重な一瞬を、より面白い角度で、と撮影くださっています。

そしてさらに、公園の場合はというとスタッフは公募展に出品される方ともまた違った視点で撮影をしています。今回は過日閉幕した写真展のものを中心に、スタッフの撮影あれこれをご紹介します。

 

●季節感をリアルにお伝えしたくて

公園スタッフはお休み以外の毎日を公園で過ごしており、当然ながら公園の季節の移り変わりを刻々と観察する機会を得ています。これらは季節のお便り(印刷物)やSNS、ホームページ等のお知らせを通じて、これからご来園される皆様や、どんな公園なのかとご興味をお持ちいただいている皆様に随時発信しています。私たちは公園の楽しみ方をご提案するとともに、今こんな様子です、ということをレポートする代わりに写真を撮影しています。もちろん、その季節をより魅力を伝えられたら、との思いで撮影しています・・・。

 

●記録として

毎日公園に居ても、しょっちゅう出会える生き物・なかなか出会えない生き物があります。また、時には公園で確認できていなかった種に出会えることもあり(これは“目が効く”スタッフに限られますが・・・)、そんな時には生きもの情報の共有のために、また記録のために撮影することもあります。生き物に詳しくない私の場合は「これは何?」というのを後で教えてもらうため、ということも。
生き物の意外な表情や行動を見つけた時、そういう瞬間に出会った時も「残しておきたい」「写真に収めたい」という衝動に駆られます。これはスタッフでなくとも、生き物写真を撮影されている方共通だと思いますが・・・。
その他に、作業やイベントの状況を残しておくためにも記録写真は欠かせません。

 

●ねばり勝ち?

先の生き物写真は特に、ですが、「おお!」と思う瞬間に出会えることは、7割が運、3割が辛抱だと私は思っています。その逆だ、とおっしゃる方もあるかもしれません。

まずは、撮影できる状況の時に生き物に遭遇できるかどうか、撮影させてくれる固体かどうか、楽しませてくれる動きをするか、絵になる場所にいるか、とこのあたりが運です。後は「よし!」と思う瞬間までねばって、付かず離れず観察が続けられるかどうかです。

スタッフ間でも「よくこんな瞬間が撮れましたね」という写真が時々あります。生き物を上手に撮影するスタッフはじっくり待てる人か、「今だ!」という瞬発力がある人のどちらかだなぁ、といつも思います。

 

 

 

●ちょっと楽しい瞬間

なかなか起こらない偶然、意外と気づかないもの、というのもあり、そんな瞬間を見つけると「これは収めておかねば」という気になります。それは気象によるものだったり、生物によるものだったり、時にはお客様のおかげだったりもします。やはりこれらも「公園でこんな状況が」「こんな偶然が」というのをお伝え出来たらいいな、という思いが根底にあることには違いありません。ただ、こういう時はその瞬間に立ち会えたことやそれを撮影していること自体がとてもラッキーで「役得だな」と思える時間でもあります。

 

●時間外に

そして、一番の役得は開園時間外に色々な情景に出会えることです。始業前=開園前はもちろん、閉園後利用者様の気配が消えた頃、夜のイベントが終わる時、等々、一般のご利用者が立ち入れない時間帯に公園内に居られるからこそ、撮影できるものもあります。

特別な景色、貴重な瞬間が時間帯によるものであればあるほど、この情景をお客様とも共有したいという思いでSNSやお便りでの紹介に使っています。写真愛好家の皆様は「その時間に入れるようにしてもらえたらその方が」というところとは思いますが、今のところはライトアップや夕刻からのイベントで延長開園しているタイミングを狙っていただく、というのがご提供できる非日常時間となっています。

 

写真の役割は色々で、撮り手の置かれている状況・思いによって多様な可能性を秘めた表現であり手段だと思います。それが作品になるのか、記録になるのか、思い出になるのか、振れ幅が大きいことも写真のおもしろさではないでしょうか。

皆さんもよろしければ、撮影されたお写真を公園の募集企画にお寄せください。

●2025年カレンダー写真募集

●公園写真家グループ展

●第18回 公園の写真展


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