<ハコベ>
●花時期:2月下旬~5月
●草丈:低い(10~30㎝で横へ広がる)
七草でいう「はこべら」のことで、食べることができます。
地面に這うように葉茎を伸ばして生長し、柔らかい茎に小さなたまご型の葉が付きます。田んぼや畑に限らずいろんなところで見かけます。早ければ2月下旬から、極小の白くかわいい花が咲きますが、小さすぎてこれまで見逃していたかもしれませんね。
よく似た花で花びらの先が割れていて、全体に毛(腺毛)がある「オランダミミナグサ」という種類もあります。比べてみましょう。
田んぼの他に、どんなところに咲いているかも探してみてね。
<タネツケバナの仲間>
●3~4月
●草丈:20㎝前後
田んぼの脇や道端でよく見かける小さな白い花で、「種浸け花」と書かれるように、田植えに備えて種籾を水に浸す頃に咲くからこの名前が付いたとされています。
花びらが4枚で直径2~3ミリのごく小さな花が湿った場所に咲きます。タネツケバナとミチタネツケバナという違う種類が場所によって住み分けているので違いを観察しながら探してみるといいですね。
ナズナ(ペンペン草)と同じアブラナ科なので、遠目に見ると似ているように思うかもしれませんが、ぺんぺん草に三角の種がある以外にも違いを見比べてみましょう。
<ヘビイチゴ>
●花時期:4~6月
●草丈:低い(上ではなく横に広がる)
田のあぜや道ばたなど、やや湿ったところにたくさん生えているので一度は目にしたことがあると思います。花が終わったらまっ赤なぱっと目を引く実が成ります。実際は違うのですが、中国で「蛇が食べるイチゴ」とされていたことや、蛇に食料とされる動物が食べにくるイチゴだから、といった理由で「ヘビイチゴ」というようになりました。毒があるといった話を聞かれたことがあるかもしれませんが、毒はありません。ただ、美味しくないので食用には向かないのが実情です。
5月頃になると赤い実があちこちで見られます。
ヘビイチゴと近い仲間で、ミツバツチグリなど、よく似た花を咲かせるものが公園内にもいくつかあります。
<ヒメオドリコソウ>
●花時期:4~5月
●草丈:10~25㎝
淡い紫色で,小さい唇のような形の小花を葉の間から咲かせます。
ヒメオドリコソウはヨーロッパからやってきた種類で、元々日本にあったオドリコソウより少し小ぶりの花で、よく似ていたことでこの名前が付きました。
道端や畑、堤防などでみられる草で、シソ科の仲間で葉は小さくてもシソの形に似ています。遠目には小さな唇状の花より、薄赤紫の上部の葉が花のように目立つことが多いかもしれません。比較的群生していることが多いので見つけやすい植物です。
<ムラサキサギゴケ>
●花時期:3~5月
●草丈:低い(3~10㎝のあまり立ち上がらず、ほふく茎を出して横に増える)
日当たりの良い乾燥しない場所に群生する多年草で、あぜ道などでよく見かける身近な植物。茎や枝が地面をはうように伸びる「ほふく性」があり、花の中央は、白くなっていて黄色と紫色の斑が入り、この部分には毛が生えているのが特徴です。花が紫色で形がサギに似ていることからこの名前が付いています。
よく似た花で近い仲間にトキワソウがあります。ムラサキサギゴケは田のあぜ道など湿った場所に生え、トキワソウは道路脇など乾いた場所にも生えます。
都会ではムラサキサギゴケよりトキワソウの方が多いようです。違いは、ムラサキサギゴケはほふく枝で増えるので地面を這っているイメージがありますが、
トキワハゼはムラサキサギゴケより茎を直立させているイメージがあります。公園外でも見つけたら比べてみてください。