二十四節「秋分」の更新に合わせ、こちらのページで水景園の見どころを紹介いたします。
——————————————–2021.10.8 寒露
10月1日より全園が開園しました。今回の閉園は約1ヶ月半、季節は夏から秋へと変わりました。これから、秋の紅葉時期に向け、日々植物の様子も移り変わっていきます。ぜひ、その変化を楽しみにいらしてください。
★ドングリの季節
先週のスタッフブログのテーマもドングリ。10月に入るとドングリたちが色づき、落下し始めます。私たち大人も、少しワクワクしてしまう季節です😊
公園で一番多いのは、この細長い「コナラ」のドングリ(写真左)。そして、人気があるのは、豪華な帽子(かくと)を持つクヌギでしょうか(写真右)。落下したドングリはお持ち帰りいただいても良いのですが、生き物たちの冬場の貴重な餌にもなっています。採りすぎないように楽しんでくださいね。
★ダンチク
この時期「あれは何の植物ですか?」と聞かれることが多い種類です。里棚田から果樹園にかけて、大株があります。たくさんの穂が出ている様子から「ススキ?(でも大きい?)」と気になる方が多いようです。名前は「ダンチク」。由来は諸説ありますが「暖地の竹」という意味があるようです。穂を出す様子は見応えがありますが、とても生育力が旺盛で草丈は2~4mになり、火で焼き払っても簡単に新芽を出すほど。もしも、お家で植えられる際はご注意を。
★シュウメイギク
観月楼デッキで見頃のお花。キクとありますが、正確にはキクの仲間ではありません。花びらに見える部分も実は花びらではなく、萼片(がくへん)と呼ばれる部分です(普通は花びらの外側につきます)。ピンクの花色などもありますが、ここには白花のみが植わっており、紅葉したカツラの足元で、楚々とした風情をたたえています。たおやかな風情に似合わず、割に強健な種類です。
★ホトトギス
紅葉谷で今、ちょうど見ごろです。少し湿った場所を好み、紅葉谷のなかでも小さな池の際に群生しています。場所によっては、ここより早くから花をつけているのですが(山棚田や作業庭など)、紅葉谷の種類は例年、この時期からが見ごろです。ピンクとえんじの間のような花色で、日本庭園にはよく馴染む色合いです。群生して花を咲かせる様子は、なかなかに見事です。
以上、この時期に見られる種類をご紹介しました。モミジが色づき始めるのは、例年11月に入ってから。2週間後の次の節気には、色付きの気配をお伝え出来るでしょうか。日々移り変わる、木々やお庭、森の様子を楽しんでくださいね。