けいはんな記念公園

芽ぶきの森のがけ崩れ

2026年6月、日本各地に影響を与える連日の大雨が降りました。公園の位置する精華町でも大きな土砂災害があり、東畑地域には「レベル5緊急安全確保」が発令されました。

けいはんな記念公園でも大雨による倒木などの被害を受けましたが、もっとも大きな被害は、芽ぶきの森の一部ががけ崩れを起こしたことでした。

2026年6月26日の様子
2026年6月26日の様子

この場所はかつて一面にハチクが生えており、小規模の竹林となっていました。しかし、2022年に公園のハチクが一斉に開花し、すべてのハチクが枯死してしまいました。一斉開花という性質によるもので、ハチクは約120年に一度一斉に花を咲かせて、その後枯れています。2010年半ばから各地でハチクの開花がはじまり、2020年前半に全国的なピークを迎えたので、公園も同じタイミング一斉開花を迎えたことになります。

花を咲かせて枯れてしまったハチク
開花したハチクの花

今回がけ崩れを起こした場所は、見事にハチクの生えていた場所と重複していました。集団で枯死したことで、一帯の土壌を保持していた根がなくなり、がけ崩れにつながったのかもしれません。

大規模ながけ崩れだったこともあり、安全確保のためにがけ崩れのあった箇所は現在も通行止めとなっていますが、公園内でもこのがけ崩れをどう扱うかという議論がありました。

池の水を抜いて崖を修復するのか、崩れた面に種を吹き付けて緑化するのか、などいくつかの案がありましたが自然や教育的な価値を加味して最終的に「安全に配慮してそのままの状態を残す」という判断になりました。

がけ崩れのような大規模な自然災害は、そこにくらす生き物に大きな影響を与えます。土壌と一緒に池の底に沈んでしまった草木もあれば、崖面に巣をつくるカワセミにとっては、公園での住宅難を一気に解決した出来事だったかもしれません。

崖に穴を掘って巣をつくるカワセミ

また、精華町の小学校を対象に実施している森はたらきを学ぶ学習では、植物の根が土壌を保持することで災害を防いでいる実験を行っており、今回のがけ崩れはまさに生きた教材として活用することができます。

がけ崩れという大きな災害を受け、公園の自然がどのように回復していくのか。今後、みなさんと一緒に見守ってゆきたいとも思います。