二十四節気「清明」の更新に合わせ、こちらのページで水景園の見どころを紹介いたします。

2021.4.4「清明」——————————————-

草花が清らかに生き生きとする季節、「清明」です。

清明は七十二候では3つの季節で表現されています。

  • 「玄鳥至る(つばめきたる)」2021年4月4日~9日
  • 「鴻雁北る(こうがんかえる)」2021年4月10日~14日
  • 「虹始めて見る(にじはじめてあらわる)」2021年4月15日~19日

★ソメイヨシノとヤマザクラ
例年なら、今が見頃です!とお伝えしているのですが、過去最も早い開花だったソメイヨシノは4月4日時点では葉桜となっています。ですが、花びらがヒラヒラと舞う姿や水面に浮かぶ花いかだを愛でる、そんな楽しみ方はいかがでしょうか。緑の苔に落ちた花びらも綺麗です。

*芝生広場のソメイヨシノは水景園のものより開花は遅く、散り始めです。

ヤマザクラも他の桜と同じく例年より早く開花しました。

公園で見ることができる桜にスポットを当てたブログはこちら→公園の桜について

★コバノミツバツツジ
前回の記事[春分]ではつぼみも多かったコバノミツバツツジが満開になり、芽ぶきの森がピンク色でどんどん明るくなってきています。濃いピンクから淡いピンクまでいろいろな色があるので、お気に入りの色を探しに森を歩いてみてください。

★アセビ
まだまだ見頃ですが、少しずつ盛りが終わって茶色になってきている花もあります。庭師はそんな終わりかけの花を摘み、美しさを保つ作業をしています。紅葉谷のあたりを歩いていると、「庭師の花摘み」に出会えるかもしれません。

★レンゲとスズメノテッポウ
里棚田ではナズナやホトケノザに加え、レンゲとスズメノテッポウが見頃です。レンゲは根に「根粒菌(こんりゅうきん)」がすんでいるコブを持っていて、その菌は空気中の窒素を植物の栄養になるかたちに変えることができます。そのため、レンゲを田んぼに植え、稲を植える前にすき込むのです。シュッと上に伸びる草は、スズメノテッポウです。名前に親しみは無い人も、「花茎を抜き取って、笛を作ってピーピーと鳴らして遊んだ草」と言えば思い出すでしょうか?

★モミジとカツラの展葉
モミジというと、夏の青々とした青モミジ、秋の紅葉したモミジを思い浮かべる人が多いと思いますが、よく観察してみると面白いのが春のモミジです。展葉(葉がひろがること)するのと同時に、赤く小さいな花が咲きます。花が完全に開花すると、赤い小さな花弁から白い雄しべが飛び出します。観月楼からえさやりデッキに出たところにまとまって植えられているカツラも葉を広げ始めています。

春、というには暑い日が続き、人だけでなく植物もいきものもちょっと戸惑うような気候ですが、森の中を歩けば気持ちいいのは確かです!ぜひお越しください。


< 過去の記事 公園よろず手帖 トップ 新しい記事 >